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2024-04-27-Sat 13:30:12 │EDIT
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かんねどんの半剃りン和尚 完結編

2006-12-29-Fri 11:20:12 │EDIT

「そぎゃんな、そんなら おりが 剃ってやろうか」            (そうですか、それならば 俺が 剃ってやろうか)

と言いました。和尚様もその気のなって

「ほんに、 ほんに そりゃよかった                     (本当か、本当にそれは良かった

剃ってくるるけ。有難かな」                          (剃ってくれるのか。有難いな)

と、頼んだという。

のつづき

それで、和尚様の頭を剃ることになったかんねさんは、

和尚様の後ろに回って、頭を剃りはじめましたが、

半分ばかり剃ったとき、急に剃るのを止めて、

「ああ、痛か。あいたたた」                        (ああ、痛い。アイタ・タ・タ)                        

と、うめき声をあげて、手で腹をおさえて、苦しみだしました。

和尚様は、びっくりして

「どぎゃんしたつけ」と、尋ねました                      (どうしたんだ)

すると、かんねさんは、

「おりゃ、ちょくちょく 腹ンせくとたい。今日はえびす様ン       (俺は時々腹が痛くなります。今日はえびす様の

ご馳走ば、食いすぎたごたる。 ああ 痛かぁ いたたたた」       ご馳走を食べ過ぎたようだ。ああ痛い いたたたた)

と、途切れ途切れに返事をするものだから、

和尚様は、オロオロして、

「そりゃ困った、寺にゃ腹ン薬ば切らしちょるばい」          (それは困った寺にはあいにく腹の薬を切らしている)

と、おっしゃるのでかんねさんは、もっと痛い振りをして

「ああ痛か!ああ死のごたる!和尚様ぁ、すまんばってん、    (ああ痛い、ああ死にそうだ!和尚様すいませんが

中町ン薬屋にゃ、おりによう効く薬ンあっけん、            中町の薬屋に、俺によく効く薬があるから

コウチ来てもらえんじゃろか」 と、頼みました               買って来てくれませんか)

すると、和尚様はうろたえて                         慌てて

「よかよか!辛抱しとかんけ。                      (いいよいいよ、辛抱しておれ

おりがひとっ走りいたちくっけん」                     俺がひとっ走り行って来るから)

と言って、寺を飛び出しました。

日頃は、ツンとして出歩く和尚様が、この時ばかりは

頭が半剃りのことも、普段着の衣のことも忘れて

草履も履かずに飛び出して行った。

それを見た町の人も、大手口で待っていた若者達も

あきれて、

「こりゃ、なんごつな。たまげたばい。                  (これは何事だ。驚いた

あいば見テンかい。 近松寺ン和尚様ンうろたえち          あれを見てみろ。近松寺の和尚様が慌てて

走ってキョーラスばい」                          走って、来ているぞ) 

「ありゃりゃ、頭どま半剃りにしちょらすバイ」            (あれあれっ、頭は半剃りにしておられるぞ)

「なして、かんねどんな、こぎゃん突拍子ンなかこつば       (なぜ、かんねどんは、こんな突拍子もないことを

シットッタじゃろか」と、口々に言って驚いた。              知っていたんだろう)

かんねさんは、和尚様が買ってきた薬を飲んで

スラゴツん、腹痛を治して、                        嘘の

大手口に引き返して来ました。

そして、若者達に向かって

「わりどみゃ、ほんなこて半剃りン和尚様ば見たろうが」      (お前達は、本当に半剃りの和尚様を見ただろう)

と言いました。すると若者達は

「見た、見た。オイどんの負けバイ。ソイどん、なして          (見た、見た俺達の負けだ。しかし何で

こぎゃんこつば知っとたつかい」                     こんな事を知ってたんだ)

と、かんねさんに尋ねたという。

「そりゃ、言わんが花バイ。また一升賭くンなら             (それは、言わぬが花だよ。また一升賭けるなら

教えてンよか」                   教えてやってもいい)

と、また賭け事のことを言い出したが、若者達は

「もうよか、わりと賭くるぎ、ろくなこたなか」                (もういいよ、お前と賭けると、ろくなことはない)

といって、賭けを拒否しました。

かんねさんは、酒一升受け取って家に帰って

飲んだそうです。

おしまい

我等が「かんね」さん、己のためには、由緒あるお寺の

おしょうさん・・・しかも、普段から自分のことを

可愛がってくれる和尚さんをも、利用するとは・・・。

松露まんじゅうまで、ご馳走になっておきながら・・・。

とんちは素晴らしいですが、とんでもない男です。

実在したと言われています。

いまなら、犯罪でしょう。

当時の唐津藩の大らかさが、伝わってきますね。

それでは、また次回をおたのしみに!

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