今日は、「かんね」さんが、きつねを退治した話です。
例によって唐津弁をわかりやすく訳してお話しますが
どうしても、唐津弁を使わざるを得ない場合は(翻訳)をいれます。
幾分、現在の唐津弁に替わってるところは、ご愛嬌ということで・・・。
「かんね」VS「狐」の話は、この「かんね」さんの物語には沢山でてきます。
察するに、江戸時代頃には人を惑わす存在の「狐」と、ひょうきんでとんちの
効いたかんねは、同じ類の存在だったのでは・・・。
また、この物語の主人公「かんね」と「きつね」は、
いまでいう、宿命のライバルといったところではないでしょうか。
唐津の近くの鏡山には、大きな木が沢山生えていて、
狐がたくさん棲みついておりました。
狐は、時々鏡山のふもとにおりて来ては
人間に化けたり、人を化かしたりしておりました。
そのなかに、百年も行き続けている
「おさん狐」と呼ばれている古狐は、貫禄があって
頭から尻尾の先まで、背筋に真っ白い毛が生えていて
他の狐とは、すぐに見分けられました。
歳をとって賢いので化け方も、化かし方も とても上手でした。
しかも、いつも梶原村の庄屋さまの娘の「おさん」という
綺麗な娘さんに化けて出て来るので、みんな「おさん狐」と
呼んでおりました。
「おさん狐」が悪戯するので、鏡村の者たちは
夕暮れ時になると、みんな家の外へはでないようになりました。
「こりゃ~、どやんないとんせにゃいかんばい」
(これは、どうにかしないといけない)の意味
と、村人は考えましたが、なにしろ庄屋様の娘に化けてるので
間違って本物の娘さんをやっつけたら、大変なことになります。
「こっちが手出ししきらんて思うて、あん狐がァ
とんこづいてやりっ放しばい」
(こちらが手出し出来ないので、狐は調子に乗って やりたい放題)
と、村人は困っておりました。
その話を聞いた我らが「かんね」さん・・・。
「しゃんかわいそぎつねは、おいが退治してやらんこて」
(そんな悪戯きつねは、俺が退治しないとな)
と、狐退治に出かけました。
さあ、 「かんね」VS「狐」 の宿命の対決・・・。
しかも、今回の狐はかなりの強敵「かんね」の運命やいかに・・・
・・・続く
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